ワイン酵母の日本酒おすすめランキング!白ワインみたいな味が大人気!

ぴのこ日本酒にチャレンジしてみたいと思うんですけど、「これぞ日本酒」みたいな風味はちょっと苦手で…。白ワインみたいにフルーティーな日本酒ってないですか?
きむそれなら、ワイン酵母を使って仕込んだ日本酒がいいんじゃないかな?
しょうさんいいですね!では、今回はワインから少し外れますが、「ワイン酵母を使った日本酒」について解説します。ソムリエおすすめの「ワイン酵母の日本酒ランキング」も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください!
ワイン酵母を使った日本酒とは
数年前から、ワイン酵母を使用した日本酒がトレンドになっています。
一般的な日本酒は、米(蒸米)・米麹・水を原料に、日本酒酵母でアルコール発酵させて造ります。日本酒酵母の代わりにワイン酵母を使ってアルコール発酵させるのが、ワイン酵母の日本酒です。
日本酒酵母とワイン酵母には、以下の違いがあります。
| 日本酒酵母 | ワイン酵母 | |
|---|---|---|
| 特徴 | 高アルコールに耐えられる 低温・長期発酵に強い 雑味を出しにくい | 酸が強い環境(pHが低い)に強い 香り成分を積極的に作りだす |
| 生成成分 | アミノ酸、コハク酸の生成が多い | リンゴ酸、酢酸の生成が多い |
| 日本酒の風味 | 米由来の旨味とコク 華やかで奥深い香り 豊かな吟醸香 | ワインのようにフレッシュな酸味 フルーティーで爽やかな口当たり リンゴ、洋梨、柑橘系などのニュアンス |
ワイン酵母と日本酒酵母の違いは、日本酒にしたときの風味に最も顕著に表れます。
日本酒酵母は、低温でゆっくり進む並行複発酵(=米の糖化とアルコール発酵を同時に行う)に適応しています。主な生成成分は、「吟醸香」の主成分とされる「カプロン酸エチル(バナナ香)」や「酢酸イソアミル(メロン香)」です。
日本酒酵母を使用することで、華やかで刺激が少ない香り、透明感があって雑味の少ない味に仕上がります。コク・旨み・キレが強く酸味は穏やか、和食と合わせやすいのが特徴です。
一方、ワイン酵母は有機酸の生成が多く、リンゴ酸由来のはっきりした酸味が前面に出やすくなります。ワイン酵母を使った日本酒は、吟醸酒的な上品で高貴な香りというよりは、親しみやすい柑橘系のフルーティーな香りが強いのが特徴です。
ワイン酵母を使った日本酒はこんな人におすすめ!
しょうさんワイン酵母の日本酒は、主にこんな人におすすめです!
- 20代〜30代前半の日本酒ライト層・初心者
- ナチュラルワイン・クラフトビールが好きな人
- 日本酒を単体で楽しみたい人
- 日本酒と洋風おつまみを合わせたい人
- 日本酒の「型」に飽きた人
①20代〜30代前半の日本酒ライト層・初心者
ワイン酵母の日本酒は、20代〜30代前半の方におすすめです。これらの若い世代の方々は、統計的に「軽くて飲みやすい味」「フルーティーで華やかな味」「酸味がわかりやすい味」が口に合うとされています。
もちろん個人の嗜好なので断言はできませんが、ワイン酵母のフレッシュでフルーティーな味わいは、若い世代のお酒の好みにマッチする可能性が高いでしょう。
若い世代で日本酒を飲み慣れていない方々に、ワイン酵母の日本酒をぜひ飲んでいただきたいです。
②ナチュラルワイン・クラフトビールが好きな人
ナチュラルワイン・クラフトビールとワイン酵母の日本酒は、酸味の構造が似ています。また、果実味・柑橘系の風味・発酵感が前面に出る味わいや、個性的な味わいというところも両者の共通点です。
以上のことから、ナチュラルワインやクラフトビールが好きな方は、ワイン酵母の日本酒も好きな味である可能性が高いと言えます。「日本酒なのにワイン的」という個性が、むしろ魅力と感じられるでしょう。
③日本酒を単体で楽しみたい人

通常の日本酒は、和食との相性や食事とのバランスを考えて設計された味わいです。一方、ワイン酵母で造られた日本酒の華やかな香りと酸味がきいた個性的な味わいは、単体で楽しむのに向いています。
「日本酒単体で楽しみたい」「暴飲暴食を避けるためにお酒だけを飲みたい」という人に、ワイン酵母の日本酒は非常におすすめです。食事の引き立て役はなく主役の一杯として、日本酒を楽しめるでしょう。
④日本酒と洋風おつまみを合わせたい人
ワイン酵母の日本酒は、白ワインのような柑橘系の香りや酸味をもつ、フレッシュでフルーティーな日本酒です。和食との相性も良いですが、洋風おつまみと合わせると美味しさが倍増します。
お刺身ではなく鮮魚のカルパッチョ、塩辛や酒盗ではなくウォッシュタイプやハードタイプのチーズなど、洋風のおつまみで日本酒を楽しみたい方にはワイン酵母の日本酒がおすすめです。
⑤日本酒の「型」に飽きた人
日本酒をたくさん飲んできて、日本酒の伝統的な「型」に飽きた方にも、ワイン酵母の日本酒がおすすめです。酒造メーカーによってもちろん個性は異なりますが、日本酒の味にはある程度の「型」があります。
【日本酒の「型」とは?】
・わかりやすい吟醸香(リンゴ、バナナ、メロン、白桃、洋梨などのフルーティーな香り)
・和食との相性に重きを置いた味わい
・旨味、キレ、繊細な後味を重視した味わい
いわゆる「日本酒らしさ」に新鮮味を感じなくなった人には、味の方向性が全く異なるワイン酵母の日本酒が、きっと刺激的に感じられることでしょう。
【ワイン酵母の日本酒】おすすめランキング
きむそれでは、ソムリエがおすすめする「ワイン酵母の日本酒ランキング」を紹介します!
注)あくまでソムリエ個人としての主観・嗜好によるおすすめランキングです。これにより味の優劣を決定するものではありません。
1位:鳳凰美田 純米吟醸 WINE CELL 無濾過本生(栃木県)
2位:越後鶴亀 ワイン酵母仕込み 純米吟醸(新潟県)
3位:三井の寿 純米吟醸(福岡県)
4位:玉の光 純米吟醸 TAMA(京都府)
5位:桃川 ワイン酵母仕込み 純米吟醸(青森県)
【1位】鳳凰美田 純米吟醸 WINE CELL 無濾過本生(栃木県)
第1位は、栃木県の小林酒造が手がける銘酒「鳳凰美田」。鳳凰美田の中でワイン酵母を使用した限定品が、こちらの「純米吟醸 WINE CELL 無濾過本生」です。
「純米吟醸 WINE CELL 無濾過本生」は、兵庫県西脇市にある契約農家の山田錦を55%精米し、小林酒造と親交があるフランスのワイン生産者から譲り受けたワイン酵母を使用して造られています。
低温でじっくり発酵させ、ワインセラーのような環境で丁寧に管理された「純米吟醸 WINE CELL 無濾過本生」は、グラスに注いだ瞬間から白ぶどう・洋梨・木苺などのみずみずしい香りが立ち上がります。フレッシュ感と、口に含んだときの透明感あふれる甘味、白ワインのようにキレイな酸は、まさに「飲む果実」です。
きむ鳳凰美田は、私も個人的に大好きな日本酒です。そのワイン酵母仕込みとなれば、イチオシしない理由がありません。8℃〜10℃ほどに冷やして、ワイングラスで楽しんでくださいね。
【2位】越後鶴亀 ワイン酵母仕込み 純米吟醸(新潟県)
第2位は、新潟県の「越後鶴亀 ワイン酵母仕込み 純米吟醸」。こちらの日本酒は、明治23年創業の越後鶴亀が挑戦した、まったく新しい味わいの日本酒です。
越後鶴亀は角田山麓の豊かな自然に囲まれ、創業以来「鶴」と「亀」という縁起の良い名に込めた“日々の喜びを届ける酒造り”を大切にしています。
この純米吟醸は、ワイン酵母を用いることでマスカットのような華やかな香りとキリッとした酸味を実現。ジューシーな果実味とリッチな酸味、そして透明感のあるキレイな甘味は、従来の日本酒とは一線を画す爽やかな味わいです。
ワイン単体で楽しめるのはもちろんですが、洋風の前菜にもよく合います。フレッシュで軽快、そして果実のような酸味が魅力的な「越後鶴亀 ワイン酵母仕込み 純米吟醸」。ワイン酵母の日本酒が未体験の方は、ぜひ試してみてください。
しょうさん新しい日本酒体験に出会えること間違いなしの1本です
【3位】三井の寿 ワイン酵母で造った純米吟醸(福岡県)
第3位は、福岡・三井郡の酒蔵「三井の寿(みいのことぶき)」 の「ワイン酵母で造った純米吟醸」です。
グラスから立ち上がるのは完熟前の白ぶどうや、青りんごの皮を思わせるクリーンで爽やかな香り。そこに、ヨーグルトのような微かな乳酸のニュアンスが重なり、甘さよりも清涼感のある香りが印象に残ります。
口当たりは軽快で甘味は控えめ。ワイン酵母由来のハッキリとした酸が輪郭を形づくり、味わいに奥行きが感じられます。次第に米の旨みが静かに現れ、後味はドライです。喉を過ぎたあとに、わずかな酸とミネラル感が心地よく残ります。
三井の寿の日本酒から感じられるのは、「飲み疲れしない設計美」です。このワイン酵母で造った純米吟醸も、香りで引きつけ、味で納得させ、余韻で次の杯を誘う設計になっていると感じます。
きむいつの間にか1本空けてしまうほど美味しいので、飲み過ぎにはくれぐれも注意してください。
【4位】玉の光 純米吟醸 TAMA(京都府)
第4位は、京都・伏見の酒蔵「玉乃光酒造」が手がける「玉の光 純米吟醸 TAMA」。ワイン酵母の特性を生かし、日本酒の味わいを新しい角度から描いた一本です。
まず、柑橘の果皮や白い花を思わせる清潔感のある香りが立ち上がります。伝統的な日本酒にありがちな甘い吟醸香ではなく、フレッシュな酸を予感させるシャープな香り印象的です。
口に含むと、軽快なアタックから徐々にワイン酵母由来の生き生きとした酸が現れます。甘味は控えめで、米の旨みがしっかりと骨格を支えており、後味の爽やかな酸と透明感のある余韻が印象的です。
「玉の光 純米吟醸 TAMA」は、ワイン酵母という選択そのものを個性として成立させた日本酒です。伝統的な日本酒に慣れた飲み手に新しい刺激を与えてくれる、現代的な純米吟醸だと言えます。
きむ黒猫のボトルデザインも可愛らしいですね。TAMAには変わった日本酒もいかがですか^^
【5位】桃川 ワイン酵母仕込み 純米吟醸(青森県)
第5位は、青森・おいらせ町の酒蔵「桃川酒造」が手がける「桃川 ワイン酵母仕込み 純米吟醸」。青森県ならではの低温環境と清冽な水が、ワイン酵母とうまく調和した日本酒です。
甘さに寄らず、ワイン酵母による発酵由来の白ぶどうの果皮やグレープフルーツを思わせる、引き締まった印象の香りが特徴的です。軽快な口当たりで、フレッシュな酸が最初に感じられます。この酸が味わいを引き締めており、喉を過ぎたあとはミネラル感が心地よく残ります。
「日本酒?ワイン?」といった曖昧な味わいではなく、ワイン酵母だからこそ成立した新しい日本酒の魅力が感じられる1本です。
しょうさん「桃川 ワイン酵母仕込み 純米吟醸」は、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2024」のメイン部門で金賞に輝いています。ぜひワイングラスで楽しんでくださいね。
まとめ
ワイン酵母で造られた日本酒は、伝統的な日本酒と全く異なる風味をもっています。まるで白ワインみたいなフレッシュな酸と、柑橘系フルーツのフルーティーな香りが特徴的です。
軽い口当たりのお酒が好きな若い世代や女性の方々、伝統的な日本酒の味に少し飽きたという方にもおすすめです。洋風のおつまみや料理とも相性が良いので、ぜひ一度飲んでみてください。