シェリーは辛口?甘口?これを知るだけで好みのシェリーの選び方が分かります!

ぴのこ酒精強化ワインのシェリーって、辛口で美味しいね!
きむシェリーが辛口だけだと思ってるなんて、ぴのこちゃんもまだまだだね。
ぴのこえ…シェリーって辛口のワインじゃないの?甘口もあるってこと??
【結論】シェリーは辛口から甘口まで様々なタイプがある
シェリーが日本に入ってきた頃は「食前酒」として親しまれていたため、シェリー=辛口のイメージがあるかもしれません。しかし、実は辛口から中甘口・甘口・極甘口まで計10タイプがあるのです。
代表的なシェリーのタイプを、甘辛度で分類してみました。
| 甘辛度 | シェリーのタイプ名 |
|---|---|
| 辛口 | Fino(フィノ) Manazanilla(マンサニーリャ) Oloroso(オロロソ) Amontillad(アモンティリャード) Palo-Cortado(パロ・コルタド) |
| 中甘口 | Medium(ミディアム) Pale Cream(ペール・クリーム) |
| 甘口 | Cream(クリーム) |
| 極甘口 | Moscatel(モスカテル) Pedro-Ximenez(ペドロ・ヒメネス) |
ぴのこシェリーにこんなたくさんの種類があるなんて、知らなかったな。
ぴのこでも、名前を覚えるのが大変そう。甘口が飲みたい!と思っても、どうやって選べばいいの…。
きむシェリーの銘柄名には、タイプ名も含まれている場合がほとんどだよ。ボトルにも基本的にタイプ名が記載されているから、タイプ名とそれぞれの甘辛度さえ覚えておけば、好みのシェリーを探すのはそう難しくないよ。
シェリーの各タイプの特徴や味を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

シェリーの辛口・甘口は何で決まるか
シェリーの甘口・辛口は、ズバリ「造り方」で決まります。それぞれの造り方を簡単に説明すると、以下の通りです。
| シェリーのタイプ(甘辛別) | 代表的なタイプ | 詳細 |
|---|---|---|
| 辛口 (フロールと共に熟成) | フィノ マンサニーリャ | 白ワインを醸造。 熟成中にフロール(産膜酵母)が発生。 アルコール度数15%ほどまでに酒精強化。 フロール下で空気に触れない状態で熟成。 |
| 辛口 (酸化熟成) | オロロソ パロ・コルタド | 白ワインを醸造。 アルコール度数17%に酒精強化してフロール消失 その後、空気に触れた状態で酸化熟成させる。 |
| 辛口 (フロール → 酸化) | アモンティリャード | 白ワインを醸造。 途中までフロールと共に熟成させるが、 アルコール度数を上げてフロール消失。 その後、酸化熟成させる。 |
| 中甘口 | ミディアム ペールクリーム | 辛口タイプのシェリーに、極甘口タイプをブレンド |
| 甘口 | クリーム | 辛口タイプのシェリーに、極甘口タイプをブレンド |
| 極甘口 | モスカテル ペドロ・ヒメネス | 収穫したブドウを天日干ししてレーズン状に。 そのブドウを搾って甘い果汁を発酵。 発酵途中で酒精強化。 糖分が残ったままの状態で発酵を終了させる。 |
辛口シェリーは大きく分けて3タイプあります。辛口の白ワインを醸造するところまでが共通で、その後、「フロールと呼ばれるシェリー特有の酵母の膜と共に熟成させるタイプ」「フロールを消して酸化熟成させるタイプ」「その中間タイプ」です。
極甘口シェリーは、天日干ししてレーズン状にしたブドウの甘い果汁を原料に造られます。発酵途中にアルコール度数を上げ、糖分をエサにアルコールを生みだす酵母の働きをストップさせ(=アルコール発酵を止める)、糖分が残ったままの甘いワインを造るのです。
中甘口・甘口シェリーは、辛口タイプと極甘口タイプをブレンドしたものです。

シェリーの辛口・甘口はどんな味?

酒精強化ワイン「シェリー」は、通常のワインとは明確に味が異なります。
まず、「フィノ」や「マンサニーリャ」といった辛口タイプは、酵母の膜「フロール」とともに熟成させることによる独特の風味があります。いわゆる「シェリー香」と言われる、少し鼻をツンとつくようなイースト香やヘーゼルナッツの香りがハッキリと感じられます。味わいはかなりドライで、キレの良い酸味をもった軽快な味わいです。
一方、「オロロソ」「パロ・コルタド」などの辛口タイプは、空気に触れさせて酸化熟成させています。独特の酸化臭や、ナッツやアーモンドなどの香ばしい香りが特徴です。味わいはコクがあって重厚、非常に飲みごたえがあります。オロロソの香りや味わいは、中華の「紹興酒」に似ていると言われています。
甘口・極甘口シェリーは、レーズンやドライプルーンをそのまま飲んでいるような味をイメージしていただくと良いでしょう。他のワインでは決して味わえない、濃厚でリッチな甘味が特徴です。
シェリー初心者がまず飲むべき1本
最後に、シェリー初心者が飲むべき1本を、辛口・甘口・極甘口のそれぞれのタイプ別に紹介します。
1本ずつ飲み進めていくなら、辛口→極甘口→甘口の順です。一度に全て飲み比べてみるのも、シェリーの味の違いを知るうえでは面白いでしょう。
シェリーは保存性が高く、開栓してすぐに飲み切る必要がありません。開栓後も辛口タイプは2〜3週間、甘口タイプは1〜2ヶ月、極甘口はタイプ2〜3ヶ月ほどは味が落ちませんので、一度に購入して飲み比べるのもおすすめです。
以下、ソムリエおすすめの「シェリー初心者がまず飲むべき1本」です。
- 辛口(フィノ):ゴンザレス・ビアス ティオ・ぺぺ
- 辛口(オロロソ):オズボーン バイレン・ドライ・オロロソ
- 甘口(クリーム):バルデスピノ イザベラ・クリーム
- 極甘口(ペドロ・ヒメネス):バロン・ミカエラ ペドロ・ヒメネス
まず飲むべき辛口シェリー「フィノ」
「シェリーといえばティオ・ぺぺ」と言われるほど、最も有名なシェリーです。
キレの良いドライな辛口で、青リンゴや柑橘フルーツの香りに、酵母の膜「フロール」由来のイースト香やヘーゼルナッツの香りが心地よく感じられます。
キリッと冷やして食前に飲むのが美味しいですが、魚介料理と合わせて食中に飲むのもおすすめ。ティオ・ぺぺは「フィノ」というタイプで、辛口シェリーの味を知るには最適の1本です。
まず飲むべき辛口シェリー「オロロソ」
まず飲むべきもう1本の辛口シェリーは、空気に触れさせて酸化熟成させた「オロロソ」というタイプ。生産者のオズボーンは、ティオ・ぺぺを手がける「ゴンザレス・ビアス」と肩を並べるほど有名なシェリーメーカーです。
紹興酒に近い味のオロロソですが、紹興酒と圧倒的に違うのは「酸味」です。もち米が原料である紹興酒に対し、ブドウが原料のオロロソはしっかりとした酸味があります。そのため、飲み疲れすることなくグイグイ飲めてしまいます。
干しぶどうや干しプラムの少し甘い香りに、ナッツ、アーモンド、カラメルなどの香ばしい香りが感じられます。オロロソは、同じ辛口のフィノに比べると重厚でコクのある味わいです。
濃い味のお肉料理や中華料理と合わせて食中に飲むのがおすすめ。シェリーをまだ飲んだことがない方は、辛口シェリー2大巨頭の「フィノ」「オロロソ」をまずは押さえておきましょう。
まず飲むべき甘口シェリー「クリーム」
まず飲むべき甘口シェリーは、「クリーム」というタイプです。
クリームは、熟成期間が長い辛口のオロロソをベースに、「モスカテル」や「ペドロ・ヒメネス」といった極甘口シェリーをブレンドして造られます。
オロロソのコクにリッチな甘さが加わった、バランスの良い甘口シェリーがクリームです。レーズンや干しプラム、カカオ、キャラメル、オレンジピールなどの甘苦い香り。しっかりした酸味も感じられ、心地よい甘味が口中に広がります。
まず飲むべき極甘口シェリー「ペドロ・ヒメネス」
ペドロ・ヒメネスは、シェリーの中で最も甘いタイプです。
まるで黒蜜のような甘味があり、液体もトロッと粘性があります。他のワインでは決して味えない濃厚な甘味です。食後酒としてシェリー単体で飲んだり、バニラアイスクリームにかけたりして楽しむのがおすすめです。
一度飲んだらハマる人が続出する、魅惑の極甘口シェリー「ペドロ・ヒメネス」。シェリー初心者の方は、ぜひ一度飲んでみてください。