シェリーはいつ飲む?食前・食中・食後でおすすめタイプは異なります。

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ぴのこ

そもそも、シェリーっていつ飲むものなんですか?食前に飲むワインだということは聞いたことがあるんだけど…。

きむ

たしかに食前酒としてのイメージが強いかもしれないけど、実は食前にだけ飲むワインではないんだよ。今回は、シェリーはいつ飲むのが良いか、食前・食中・食後に分けてそれぞれにふさわしいタイプを紹介するよ!

目次

シェリーはいつ飲む?

結論から言うと、「シェリーは食前・食中・食後いつでも飲めるが、それぞれおすすめタイプは異なる」です。

シェリーは辛口だけではなく、中甘口・甘口・極甘口など様々なタイプがあります。食前・食中・食後、どのタイミングでどんなシェリーを飲めばいいかを考える場合、まずシェリーのタイプを知ることが必要です。

シェリーのタイプ

シェリーは辛口〜極甘口まで、実に10種類ものタイプがあります。

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甘辛度シェリーのタイプ名
辛口Fino(フィノ)
Manazanilla(マンサニーリャ)
Oloroso(オロロソ)
Amontillad(アモンティリャード)
Palo-Cortado(パロ・コルタド)
中甘口Medium(ミディアム)
Pale Cream(ペール・クリーム)
甘口Cream(クリーム)
極甘口Moscatel(モスカテル)
Pedro-Ximenez(ペドロ・ヒメネス)

フィノやマンサニーリャというタイプは、辛口シェリーの中で最も繊細なタイプです。白ワインのような味わいですが、シェリーの熟成中に出現する酵母の膜「フロール」と共に熟成させているため、鼻をツンと突く強いイースト香やヘーゼルナッツの香りがあります。

同じ辛口の「オロロソやパロ・コルタド」は酸化熟成タイプと呼ばれ、空気に触れた状態で熟成させるタイプです。酸化の影響で深い琥珀色をしており、どっしり重くてまろやかな口当たり。辛口ではありますが、グリセリンを豊富に含んでいるためコクと甘みが感じられます。

きむ

酸化熟成タイプの辛口シェリーは、中国の「紹興酒」に似た風味をもっているね。

辛口のアモンティリャードは、フィノなどの「フロールと熟成させたタイプ」と、オロロソなどの「酸化熟成タイプ」のちょうど中間タイプです。フィノのような風味&繊細さと、オロロソの旨み&複雑さを兼ね備えています。

極甘口の「ペドロ・ヒメネス」や「モスカテル」は、レーズンやドライプルーンをそのまま飲んでいるような味わいのシェリーです。トロッとした質感で、ワインとは思えないほど濃厚な甘さがあります。

甘口のクリームやミディアムは、オロロソやアモンティリャードを甘くしたような味わいです。

【食前・食中・食後】飲むべきシェリーのタイプ

きむ

シェリーのタイプが分かったところで、食前・食中・食後のどのタイミングにどのタイプがふさわしいのか、解説するよ。

もちろん、好きなタイプのシェリーを好きなタイミングで飲んで良いのですが、一定のセオリーはあります。

基本的に、食前は辛口タイプを飲むと良いでしょう。特に、日本にフランス料理の文化が入ってきた頃は、「食前酒=辛口シェリー」という公式があったほどです。すっきりとした酸味をもつキレの良い辛口シェリーを食前に飲むことで、胃が刺激されて食欲が高まります。

食前に甘いシェリーを飲むと、舌が強い甘味で麻痺してしまい、後に続く食事の味を堪能できません。食前に甘いシェリーを飲むのは避けた方が良いでしょう。

食中も基本的には辛口タイプを飲みます。ライトな辛口ではなく、オロロソなどのコクが強くて飲みごたえのあるタイプが良いでしょう。例外的に、スパイシーな料理を食べるときは半甘口タイプを合わせても美味しいです。

食後は、チーズやデザートと合わせて甘口・極甘口タイプを飲むのがベストです。

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タイミングふさわしいタイプポイント
食前フィノ
マンサニーリャ
アモンティリャード
食前に飲むならライトな辛口タイプが◎
特に生ハムやオリーブの実などのおつまみと
合わせるなら、この3タイプがおすすめ。
食中フィノ
アモンティリャード
オロロソ
パロ・コルタド
ミディアム
食中に飲むならコクがある辛口タイプが◎
フィノは軽めの魚介料理と合わせて。
オロロソやパロ・コルタドは肉料理や中華料理と。
アモンティリャードは魚・肉どちらもいける。
半甘口のミディアムは辛くてスパイシーな料理と。
食後クリーム
ペール・クリーム
ペドロ・ヒメネス
モスカテル
食後に飲むなら甘口〜極甘口タイプが◎
ペール・クリームはフレッシュフルーツと。
ペドロ・ヒメネスやモスカテルは甘いデザートと。
特にチョコレート系とのデザートとよく合う。
ペドロ・ヒメネスはバニラアイスにかけても美味しい。
チーズと合わせて飲むのもおすすめ。
もちろんシェリー単体で飲むのもおすすめ。

【飲むタイミング別】おすすめシェリー

最後に、食前・食中・食後のおすすめシェリーを紹介します。

「これさえ飲んどけば間違いなし!」かつ、ソムリエの私が個人的に大好きな1本を、それぞれ厳選しました。

  • 食前のおすすめシェリー:デルガド・スレタ マンサニーリャ ラ・ゴヤ
  • 食中のおすすめシェリー:ロマテ レヘンテ パロ・コルタド
  • 食後のおすすめシェリー:オズボルネ ペドロ・ヒメネス 1827

食前のおすすめシェリー

食前のおすすめシェリーは、デルガド・スレタの「マンサニーリャ・ラ・ゴヤ」です。数あるシェリーの中で、最初の一杯にこそ選んでほしい、食前酒として理想的な味わい。

マンサニーリャは、シェリー産地の中でも海岸に近い地域「サンルーカル・デ・バラメダ」で造られます。潮風の影響でほんのり塩味があり、軽やかで繊細な味わいが特徴です。

ラ・ゴヤは淡く澄んだ黄金で、青リンゴやカモミール、アーモンドの香り、そして海を思わせるミネラルが感じられます。驚くほどドライで、キレのある酸とほのかな塩味が心地よい辛口シェリーです。このドライで軽快な味わいが胃をやさしく目覚めさせ、食事への期待感を自然に高めてくれます。

きむ

シェリー単体で飲んでも美味しいですし、オリーブ・ナッツ・生ハム・軽い魚介の前菜と合わせれば、至福の時間が味わえますよ。

食中のおすすめシェリー

食中のおすすめシェリーは、ロマテ・レヘンテの「パロ・コルタド」。スペシャルタイプのシェリーゆえの奥深い味わいで、食中酒として真価を発揮する一本です。

ヘーゼルナッツやアーモンド、オレンジピール、キャラメルなど、熟成由来の落ち着いた深みのある香りが印象的です。口に含むと、まずはドライで引き締まったニュアンスが感じられ、その後にゆっくりとコクと旨味が広がります。

このぱろ・コルタドが食中酒としてふさわしい理由は、幅広い料理との相性の良さにあります。白身魚のソテーや鶏肉のロースト、きのこ料理、和食なら出汁を使った煮物とも合いますます。ワイン単体で完結する主張の強い味ではなく、料理と会話しながら表情を変える――それがパロ・コルタドの魅力です。

「食事と一緒にゆっくり味わうシェリーがある」という発見は、シェリーの世界を一段深くしてくれます。

きむ

個人的に、「全てのシェリーの中で最も美味しい」と感じたシェリーです。飲んで損はさせません!

食後のおすすめシェリー

オズボルネの「ペドロ・ヒメネス 1827」は、食事の余韻をゆっくりと楽しむための贅沢な極甘口シェリーです。シェリーのイメージを覆し、「こんなデザートワインがあったのか」と驚くことでしょう。

黒蜜のように濃い色合いで、レーズンやプルーン、干しイチジク、黒糖、コーヒー、カカオなどの重層的な香りが感じられます。口に含むと、とろりとした質感と濃厚な甘みが広がりますが、不思議と重すぎず、酸と苦味が全体を引き締めたバランスの良い味わいです。

チョコレートやナッツ系のデザート、ブルーチーズと合わせても最高に美味しいですし、シェリーだけでゆっくり一口ずつ味わうだけでも十分。食後の時間を豊かにしてくれること間違いなしです。

「今日はもうたくさん飲めないけど、ゆっくりとした時間に浸りたい」――そんな気分にぴったり寄り添うのが、ペドロ・ヒメネス 1827です。食後酒としてのシェリーの魅力を教えてくれる、大人のための一本です。

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この記事を書いた人

・飲食店の勤務経験12年(うち、ソムリエ9年)
・日本ソムリエ協会認定 ソムリエ
・C.R.D.O認定 公式ベネンシアドール
・2009年 JALUX WINE AWARD ファイナリスト

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