酒精強化ワイン(シェリー・ポート・マデイラ)の満足度が高い理由は?ソムリエがわかりやすく解説!

ぴのこ酒精強化ワインは、普通のワインに比べて満足度が高いって聞いたんですけど、本当ですか?
きむたしかに、シェリー、ポート、マデイラなどの酒精強化ワインは、ソムリエ目線でも満足度が高いお酒だと思うよ。今回はその理由を分かりやすく解説するね!
酒精強化ワインは普通のワインより満足度が高い?
シェリー、ポート、マデイラなどの酒精強化ワインは、満足度が高いワインです。私個人としては、普通のワインよりも満足度が高いお酒だと思っています。
ここでいう満足度とは、「ポジティブな飲酒体験になるかどうか」です。味が美味しいことはもちろんですが、「(良い時間を過ごしている)、(このお酒を選んで良かった)、(楽しい&気分が上がる)といった感覚を味わえるかどうか」と言い換えても良いでしょう。
その意味で、酒精強化ワインは非常に満足度が高いと言えます。
酒精強化ワインの満足度が高い理由
シェリー・ポート・マデイラなどの酒精強化ワインが、普通のワインに比べて満足度が高い理由は以下です。
- 価格が安い
- 当たり外れがない
- 少量で気持ちよく酔える
- コク・ボディが強い
- 1本で長期にわたって楽しめる
- どんな料理とも合わせやすい
- ワイン単体でも美味しく飲める
①価格が安い
酒精強化ワインは、価格が比較的安いものが多いです。1本3,000円以下で買えるものが多く、しかもリーズナブルなのに美味しいのが嬉しい点でしょう。
普通のワインでも3,000円以下で買えるものはたくさんありますが、当たり外れが大きいです。一般的に3,000円以下で買えるワインはシンプルな味わいのものが多く、飲みごたえのある深い味わいのワインや価格以上の価値が感じられる味わいのワインに出会おうと思えば、それなりに専門知識が必要です。
しかし、酒精強化ワインは安いものでも美味しく、個性の違いはあれど味わいの優劣はほとんどありません。どれを買っても満足できる味わいに出会える点が、酒精強化ワインの強みでしょう。
②当たり外れがない

酒精強化ワインそのものが口に合うかどうかはさておき、酒精強化ワインには当たり外れがありません、つまり、どの銘柄を選んでもそれなりに十分美味しいのです。
普通のワインの場合、そう簡単にはいきません。美味しい・美味しくないの当たり外れはもちろんありますし、何より値段によって美味しさがかなり変わってきます(高いワインが必ずしも美味しいというわけではありませんが…)。
さらに、膨大な種類の中から自分好みの味のワインを見つけるのは至難のワザです。
酒精強化ワインは、シェリー・ポート・マデイラの違いや味の特徴さえ覚えておけば、あとは常に美味しいワインに出会えます。
③少量で気持ちよく酔える
酒精強化ワインは普通のワインに比べてアルコール度数が高いため、少量でも気持ちよく酔えて満足度が高いです。
| 普通のワイン | 酒精強化ワイン |
|---|---|
| アルコール度数 7%〜15% | アルコール度数 15%〜22% |
「お酒は酔うために飲む」という方も一定数いらっしゃるでしょう。酒精強化ワインであれば、ワインよりも少量で酔えるのでおすすめです。
酔いたいがために「ついついお酒を飲み過ぎてしまう」という方にとって、酒精強化ワインは救世主となるでしょう。
特に、酔いたいがためにストロング缶(アルコール度数9%の酎ハイ)を飲んでいるそこのあなた!ストロング缶を飲むくらいなら、味も美味しくて少量で酔える酒精強化ワインに変えてみるのはいかがでしょうか。
きむストロング缶が体に悪影響であることは医学的に実証されているよね。酒精強化ワインの方が、ストロング缶を飲むよりはるかに経済的で健康的だよ。
③コク・ボディが強い
酒精強化ワインはブランデーを加えてアルコール度数を高めてあるため、普通のワインに比べてコク・ボディが強いです。「コク・ボディが強い」を言い換えると、「どっしりして飲みごたえがある、味が濃厚でハッキリしている」と言い換えられます。
普通のワインの場合、それなりの高級ワインでなければ強いコク・ボディは味わえません。また、そのようなワインを見つけるには専門知識が必要です。
酒精強化ワインの場合、どんな種類を選んでも飲みごたえがあります。軽い味のお酒があまり好きではないという方にはピッタリでしょう。
④1本で長期にわたって楽しめる
酒精強化ワインはアルコール度数を高めてあるため、普通のワインに比べて保存性に優れています。一般的に、普通のワインが開栓後は徐々に味が落ちていくのに対して、酒精強化ワインは一定期間は味が落ちません。
| 普通のワイン | 酒精強化ワイン(辛口) | 酒精強化ワイン(甘口) |
|---|---|---|
| 2〜3日(最長でも1週間) | 3週間〜1ヶ月(最長2ヶ月) | 2ヶ月〜3ヶ月 |
普通のワインの場合は、開栓から2〜3日で味が落ちてきますので、なるべく早めに飲み切ってしまわなければなりません。美味しく飲むには、1本買ったら2〜3日は毎日ワインを飲むことになるでしょう。
一方、酒精強化ワインは開戦後も数週間〜数ヶ月は味が落ちません。焦って早めに飲み切る必要がないのです。その日の気分に合わせて「たしか前に開けた酒精強化ワインが残っていたな、今日はそれを飲もう」といった具合に、チビチビ飲み進めることができます。
⑤どんな料理とも合わせやすい
酒精強化ワインは、比較的どのような料理とも合わせやすいのが特徴です。
普通のワインであれば、料理との相性を小難しく考える必要がありますが、酒精強化ワインはあまり細かい相性を気にせず飲めます。ビールのような感覚で、好きな料理に合わせて楽しめるのです。
もちろん酒精強化ワインにも「このような料理と合わせた方が美味しい」というセオリーはあります。しかし、普通のワインのように深く考える必要がない点と、普通のワインでは合わせにくい料理(たとえばエスニック料理、中華料理、四川料理、韓国料理など)とも合わせられる点が酒精強化ワインの強みです。
きむ特にシェリーなどは「スペイン=ラテンの国」のワインだから、難しいことは抜きにして陽気に楽しめばOK。
⑥ワイン単体でも美味しく飲める

酒精強化ワインは、ワイン単体でも美味しく飲めます。
特に甘口の酒精強化ワインは、ワイン単体でじっくりと時間をかけて味わうのに適しています。ポルトガルの酒精強化ワイン「ポート」などは、典型的な瞑想ワインです。
ぴのこ瞑想ワイン?
きむ瞑想ワインとは、「料理と合わせることを考えなくて良いワイン=単体で楽しめるワイン」の意味で使われる言葉だよ。イタリアのワイン評論家「ルイジ・ヴェロネッリ」が提唱した考え方だね。
【ルイジ・ヴェロネッリによる瞑想ワインの定義】
甘いレーズンのニュアンスを持つ、フルボディの赤ワイン。さらに酒精強化ワインも含む。
瞑想ワインはとくに複雑であり、毎日のワインではなく、長い冬の夜に暖炉の周りで一口ずつ楽しむのに適している。そして、ちょっとした驚きを生み出し、一口飲むたびに心地よい暖かさと幸せを感じさせる。
【まずはこの1本】満足度が高いおすすめ酒精強化ワイン
最後に、「これを飲めば間違いなし!」という、ソムリエおすすめ酒精強化ワインを紹介します。
酒精強化ワイン初心者の方にまず飲んでいただきたいのは、ポルトガルの酒精強化ワイン「ポート」です。その中でもスタンダードな「ルビーポート」をおすすめします。
「やや甘めのアルコール度数が高い赤ワイン」をイメージしていただきたいですが、ただの甘ったるい赤ワインみたいな味わいとは一線を画します。レーズンやドライプラム、チョコレートなどの複雑で甘い香りが心地よく、コクがあって飲みごたえ十分、複雑な味わいのワインです。
甘辛い肉料理と相性が良いので、自宅で飲む場合は焼き鳥(タレ)や豚の角煮、すき焼き、焼き肉などと合わせれば至福の時間が過ごせるでしょう。
もちろん、ワイン単体でゆっくりと味わうのもおすすめです。
まとめ
| 評価項目 | 普通のワイン | 酒精強化ワイン |
|---|---|---|
| 価格 | ピンキリ 安くて美味しいものに出会うには知識が必要 | 価格が安いものでも美味しい |
| 摂取量と酔い | ある程度の量を飲まないと酔えない | 少量でも気持ちよく酔える |
| 飲みごたえ (コク・ボディ) | 5,000円以上のワインならある場合が多い | 全ての酒精強化ワインにある |
| 開栓後の味 | 2〜3日で落ちていく | 3週間〜3ヶ月間は味が落ちない |
| 料理との相性 | 考える必要あり、知識も必要 | 難しく考えなくてOK ワインで合わせにくい料理にも合う |
| ワイン単体で美味しいか | ものによる | 特に甘口タイプは単体で美味しい |


