昨日ワイン飲みすぎて完全に二日酔いや。頭が痛い〜。
だらしないわね!ワインのアルコール度数なんてそんなに高くないでしょ!?
ワインは結構アルコール度数が高いお酒なんですよ。それに、ぴのこさんと違ってきむはお酒が強くないですからね(笑)。
そういえば、ワインのアルコール度数なんて気にして飲んだことなかったです。どれくらいなんですか?
ワインは種類や造り方によってアルコール度数が異なります。今回はワインのアルコール度数について詳しく解説しますね。
水くれー
ワイン・その他のお酒のアルコール度数
厚生労働省の定めによれば、ワインのアルコール度数は12%(目安)とされています。数あるお酒の中で、ワインのアルコール度数は中程度くらいだと言えるでしょう。
ワインとその他のお酒のアルコール度数は以下の通りです。
お酒の種類 | アルコール度数(目安) |
---|---|
白ワイン | 5%〜14% |
赤ワイン | 12%〜16% |
スパークリングワイン(シャンパン) | 11%〜12% |
酒精強化ワイン(シェリーなど) | 18%前後 |
ビール | 5% |
チューハイ | 5%〜9% |
清酒(日本酒) | 15%〜16% |
焼酎 | 25% |
ウイスキー・ブランデー | 40% |
白ワインのアルコール度数
白ワインのアルコール度数は、一般的に5%〜14%です。ワインなのに、ビールと同じくらい低いアルコール度数のものもあります。
白ワインのアルコール数がやや低めなのには、2つの理由があります。
- アルコール発酵を途中でストップしている
- そもそもブドウの糖分が少ない
ワインとは、ブドウジュースをアルコール発酵させて造るお酒です。
【アルコール発酵とは?】
原料の糖分を、酵素の作用でエタノール(アルコール)と炭酸ガスに分解すること。
原料であるブドウジュースの糖分がアルコールに変化して、ワインができあがるわけです。
原料であるブドウジュースの糖分が多ければ、生成されるアルコールの量も多くなるため、アルコール度数は高くなります。反対に、ブドウジュースの糖分が少なければアルコール度数は低くなります。
白ワイン用のブドウの中には糖分が少ないものもあるため、ややアルコール度数は低めに仕上がります。また、白ワインの中には発酵を途中でストップし、あえて糖分を残して甘味を感じられるように造るものもあります。その場合は、糖分が完全にアルコールに変わっていないため、アルコール度数は低くなる傾向にあります。
「度数が高いワインはちょっとキツイ」という方は、白ワインを飲む方がおすすめです。
赤ワインのアルコール度数
赤ワインのアルコール度数は、一般的に12%〜16%です。白ワインと比べて赤ワインの度数が高い主な要因としては、「アルコール発酵の度合いの違い」が挙げられます。
先ほどお話したように、白ワインはブドウの糖分がなくなる前に発酵をストップする(=少し糖分を残す)場合があります。一方の赤ワインは、基本的にブドウの糖分が完全になくなるまで発酵するため、その分アルコール度数も高くなりがちです。
スパークリングワインのアルコール度数
スパークリングワインのアルコール度数は、一般的に11%〜12%あたりです。そもそも食前酒として飲むことを想定されているため、そこまでアルコール度数は高くありません。
スパークリングワインでは、アルコール度数が10%以下のものも珍しくありませんが、フランスのシャンパーニュ(シャンパン)についてはフランスのワイン法で11%以上と定められています。
フォーティファイドワイン(酒精強化ワイン)のアルコール度数
ワインのなかには、ブランデーやスピリッツ(蒸留酒)を加えて味わいのコクや保存性を高めた「フォーティファイドワイン(酒精強化ワイン)」というものがあります。フォーティファイドワインのアルコール度数は、一般的に18%前後です。
代表的な酒精強化ワインには以下のものがあります。
- シェリー(スペイン)
- ポート(ポルトガル)
- マディラ(ポルトガル)
- マルサラ(イタリア)
ワインのアルコール度数は何で決まる?
ワインのアルコール度数を決める主な要因は、主に以下の4つです。
- ブドウ品種
- 生産地
- 収穫時期
- 発酵方法
❶ブドウ品種
ブドウ品種によっても、アルコール度数は異なります。
世界には約300種類ほどのワイン用ブドウ品種があるとされていますが、糖度が高いブドウ品種もあれば、低いブドウ品種もあります。
ワインを造る工程「アルコール発酵」においては、原料となるブドウジュースの糖分が多いほど生成できるアルコール量が多くなります。そのため、糖度が高いブドウ品種のワインはアルコール度数も高くなりやすく、糖度が低いブドウ品種のワインはアルコールが低くなる傾向があるのです。
❷生産地
ワインのアルコール度数にブドウの糖度が深く関係しているのは、上述の通りです。ブドウ糖度を決める要因として、品種以外にも日照時間(ブドウがどれだけ太陽の光を浴びるか)や気温があります。
日照時間が長く暖かい生産地のブドウはよく熟すため、ブドウの糖度も高くなりがちです。一方、日照時間が短く寒い生産地のブドウはあまり熟さないため、ブドウの糖度も低くなります。
同じブドウ品種であっても、生産地次第でワインのアルコール度数が異なるのは面白い点ですね。
❸収穫時期
ワインの収穫時期もアルコール度数に関係があります。ワインの収穫時期を遅らせればブドウの熟度が上がり、糖度も高くなります。
アルコール度数が高いワインを造るために、あえて収穫時期を遅らせるワイン生産者もいるほどです。
ワインの味にもトレンドがあります。アルコール度数が高いコクがあるワインが流行っているときなどは、あえてそのような造り方をする生産者もいるのでしょう。
❹発酵時間
ワインのアルコール度数は、発酵時間の違いによっても異なります。
アルコール発酵は、ブドウジュースの糖分を酵母の作用でアルコールと二酸化炭素に分解することです。発酵時間が長ければ分解される糖分の量も増えるため、アルコール度数も高くなります。
一方、発酵時間を短くすれば分解される糖分の量は少なくなり、結果的にアルコール度数も低くなりがちです。
補糖について
原料のブドウジュースの糖分が多ければ、アルコール度数が高いワインが造れるんですよね?じゃあ、アルコール度数が高いワインを造りたい生産者さんは、ブドウジュースに糖分を加えればいいんじゃないですか?
いわゆる「補糖」というやつやな。これはなかなか難しい問題なんやで。
古くからのワイン醸造方法の一つとして、「補糖」があります。原料となるブドウ果汁に糖分を加えて、意図的にワインのアルコール度数を高める方法です。どうしても糖度が高いブドウを造れない寒い地域などで、伝統的に使用されてきた方法です。
ただし、補糖はヨーロッパ地域で問題となっています。近年、地球温暖化のせいもあって、ヨーロッパのワイン産地でブドウが熟さないということはほとんどありません。よく熟した良質なブドウをきちんと栽培すれば、十分なアルコール度数は得られます。
しかし補糖が認められているがゆえに、「糖分が足りなければ補糖すればいい」という安易な考えのもと、質が良くないブドウを原料にしたワインが造られている現状があるのです。
補糖自体は、冷涼な地域で必要なアルコール度数を得るためには必要な方法や。完全に禁止するわけにはいかへんやろな。
良いブドウを育てることを怠り、その結果、本来は必要ない補糖に頼っている生産者がいることが問題ですね。
アルコール度数によって変わるワインの味わい
ワインはアルコール度数によって味わいが変わります。アルコール度数が高いワインはコクがあってパワフル、飲みごたえがあります。アルコール由来の甘味も少し感じられるほどです。
一方、アルコール度数が低いワインはあっさりしていて口当たりも軽く感じられます。親しみやすくて飲みやすいワイン、といった感じでしょうか。
今までワインの味が少しきついと感じていた方は、次に紹介するアルコール度数の低いワインもぜひ試してみてください。
アルコール度数が低いワインおすすめ5選
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まとめ
最後に、ワインのいアルコール度数についてまとめます。
- 厚生労働省の定めでは、ワインのアルコール度数は12%が目安
- 白ワインのアルコール度数は5%〜14%
- 赤ワインのアルコール度数は12%〜16%
- スパークリングワインのアルコール度数は11%〜12%
- フォーティファイドワインのアルコール度数は18%前後
- ワインのアルコール度数を左右する要因は「ブドウ品種」「生産地」「収穫時期」「発酵時間」
- アルコール度数が高いワインは、コクがあってパワフルな味わい
- アルコール度数が低いワインは、あっさりして口当たりが軽い