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ワインの保存方法を未開封・開封後に分けて解説!注意すべき6つのポイントとは?

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ぴのこ

最近ワインを買って自宅でも飲むようになったんですけど、未開封のワインや開封後に飲み残してしまったワインの保存方法が分からなくて困ってるんです。

きむ

ぴのこちゃんでもワインを飲み残すとかあるんや。瓶ごと丸飲みしてると思ってたわ。

ぴのこ

どんな女や!

しょうさん

確かにワインは保存方法がとても大事です。保存次第で味が変わってしまいますからね。今回はワインの保存方法を「未開封」「開封後」に分けて解説します。

きむ

ワインを保存するときに気をつけてほしい6つのポイントも紹介するで!

目次

なぜワインは保存方法に注意しなければいけないの?

ワインは、お酒の中でも特に保存方法に注意する必要があるお酒です。なぜなら、ワインは様々な外部からの影響によって味が変わりやすいお酒だからです。

ウイスキーやブランデー、焼酎などのお酒(=蒸留酒)はアルコール度数が高いため、少しのことで味が変わることはありません。

しかし、ワインなどの「醸造酒」は非常に繊細な飲み物です。保存方法次第で、せっかくの美味しい味わいが損なわれてしまうこともあります。反対にきちんと保存しておけば、熟成によって味が向上するのがワインの特徴でもあります。

しょうさん

次項からはワインの正しい保存方法をご紹介します。ワインの保存方法をマスターして、美味しいワインライフを送ってください。

【ワインの保存方法】6つのポイント

ワインの保存方法で注意すべきポイントは、以下の6つです。この6つのポイントに気をつけないと、ワインの味が悪く変容してしまう恐れがあります。

  1. 温度
  2. 湿度
  3. 振動
  4. 匂い
  5. ワインボトルの角度

❶温度

ワインの保存するうえで、最も大事なのが温度です。温度が高い場所で長期間保存してしまうと、ワインの味は確実に悪くなります。

基本的には、13~15℃の涼しい場所で保存するのがベストです。長期間でなければ、それ以下の温度(例えば冷蔵庫の野菜室など)で保存しても特に問題ありません。

ぴのこ

短期間なら野菜室で保存するのもアリなんですね。それならできそう!

❷湿度

ワインは、湿度65〜80%ほどの場所で保存するのが良いとされています。湿度が低い場所で保存してしまうと、コルクが乾燥して縮みます。そうなると、隙間から空気が入ってワインが酸化しやすくなってしまうため、注意が必要です。

❸光

ワインは、光の影響でも味や香りが悪くなってしまいます。

一般的にワインボトルは、光の透過率が低い緑・青・茶などのガラス瓶が使用されています。それでもわずかな光は通すため、長期に渡ってボトルに光が当たり続けると瓶内のワインの味に悪影響を与えます。光を透過しやすい透明のボトルのワインなどは特に注意が必要です。

また、直射日光でだけでなく蛍光灯の光でもワインに悪影響を与えます。なるべく光が当たらない暗い場所で保存するようにしましょう。

きむ

そういえば昔、スーパーに陳列されてるシャンパンと職場のワインセラーで保存されてたシャンパンを飲み比べる研修があったんやけど、味が全然違うかったな。スーパーの方はフレッシュさも失われてて、香りも良くなかったで。

しょうさん

スーパーなどで並べて売られているワインは、店内の蛍光灯の光に一日中さらされていますからね。味が変わってしまうのも無理はないでしょう。

スーパーで常に光に当たりながら陳列されているワイン
常に光にさらされているスーパーのワインボトル

❹振動

ワインに振動を与え続けると、ワインの成分が不安定になって味が変わってしまうことがあります。なるべく振動がない場所で保存することが大切です。

ぴのこ

自宅に振動する場所ってないから、特に気にしなくて良いですよね?

きむ

ぴのこちゃんが室内をドスドス歩いてなければ大丈夫やな。

ぴのこ

そんな歩き方しないわよ。

しょうさん

運搬直後に飲むのを避けるとか、長距離を運んできた後などは1週間ほど寝かせてあげれば良い状態で飲めますよ。

❺匂い

匂いが強いものと一緒にワインを保存しないようにするのも、大切なポイントです。

ワインはどれだけ気をつけていても、コルクを通して外部の空気が入り込みます。コルクを通してワインが周りの匂いを吸収してしまうため、注意が必要です。

特に冷蔵庫の野菜室で中期保存する場合や、押入れなどの周りに物が多い場所で保存する場合は注意しましょう。

❻ワインボトルの角度

ワインを保管する際は、ボトルを立てるのではなく寝かせて保管しましょう。ワインの液面が常にコルクと触れるようにし、コルクの乾燥を防ぐためです。

湿度の項目でも少し触れましたが、コルクは乾燥すると縮んで空気を通しやすくなってしまいます。空気が通るとワインが酸化するリスクがあるため、コルクを膨張させて密封度を上げることが大事です。

しょうさん

熟成した赤ワインなどは澱(ワインの成分が沈殿したもの)がボトルの底に溜まっている場合があります。澱は飲んで美味しいものではあリませんので、澱がボトルの底に溜まった状態をキープするためにも、瓶口の方を少し高くした状態で保存するのがベストです。

瓶口の方を少し上にして、角度をつけて保存されているワインボトル
瓶口の方少し上にして、角度をつけて保存しているワインボトル

未開封ワインの保存方法

未開封のワインを保存する方法は、主に2つです。

  1. ワインセラーで保存する
  2. 新聞紙で巻いて冷暗所で保存する

❶ワインセラーで保存する

温度も湿度も調整できるワインセラー

未開封のワインを保存する場合は、ワインセラーで保存するのがベストです。

ワインセラーは温度・湿度の調節ができる上に、光も遮断できます。周りにはワインしかないため、匂いを吸収する心配もありません。また、ボトルを寝かせて保存できるため、コルクの乾燥も防げます。

ワインの保存にとって、これ以上の好環境はないと言えるでしょう。

ワインセラーは、数本入りのコンパクトなタイプから100本以上収納できる大型タイプまで、様々な種類があります。短期間〜中期間の保存であれば、数本入りのコンパクトなタイプでも十分でしょう。10年以上の長期保存を目的とするなら、高い機能性を持つ大型タイプで保存する方がおすすめです。

ワインセラーの選び方やおすすめワインセラーを知りたい方は、こちらの記事をご覧ください(新記事作成予定)。

❷新聞紙で包んで冷暗所に保存する

ワインセラーがない場合は、ワインを新聞紙で巻いて冷暗所で保存しましょう。だいたい10〜15℃の環境が望ましいです。

ワインを新聞紙で巻くのは、ワインに光が当たらないようにするためと、周りにあるモノの匂いが移るのを防ぐためです。できればコルク部分(瓶口まわり)もラップで包んでおくと良いでしょう。コルクを乾燥から守り、酸化を防いでくれます。

冷蔵庫(野菜室)で保存する場合は、さらにビニール袋で包んでおけば完璧です。

ただしこの方法は、長期保存には向いていません。例えば5年以上熟成させて飲みたいワインなどを保存する場合は、小型でも良いのでワインセラーで保存することをおすすめします。

開封後のワインの保存方法

開封後のワインは、そのままにしておくと酸化して味が徐々に落ちていきます。開封後のワインのおすすめ保存方法は以下の5つです。

  1. コルクをはめ直す
  2. 容量が小さなボトルに移し替える
  3. 専用のワインストッパーを使用する
  4. 窒素ガスを注入する
  5. コラヴァンを使用する
きむ

番号が後になるほど、保存の確実性が高いで!

❶コルクをはめ直す

最も手軽な方法が、抜いたコルクを瓶口にはめ直して保存する方法です。

ただし、抜栓時にコルクに穴が空いているため、そのままはめ直すと空気を通してしまいます。そのため、コルクにラップを巻いてはめ直すのがおすすめです。空気を通すことが防げるだけでなく、コルクを押し込む際に細かいコルク片がワインに落ちることも防げます。

❷容量が小さなボトルに移し替える

容量が小さなボトルに移し替えるのも、お手軽なワインの保存方法です。

たとえば、750mlのワインを3分の2ほど(=500ml)飲んだとしましょう。何もせずそのまま保存すれば、ワインボトルの3分の2に空気が入ってる状態なので、酸化リスクがとても高くなります。

もし残ったワイン(250ml)を、ギリギリ入るくらいの小さなボトルに移し替えれば、ほとんど空気に触れることはありません。密閉できる小さな容器に移し替えることで、飲み残しのワインを酸化から守れるのです。

❸専用のワインストッパーを使用する

お手軽かつ確実性の高い保存方法が、専用のワインストッパーを使用することです。

ワインストッパーには、カーボンフィルターによって酸化を防ぐボトルキャップや、ボトル内の空気を吸い出して真空に近い状態で保存できる「バキュバン」などがあります。

ワインボトル内の空気を抜く道具「バキュバン」
バキュバン

❹ガスを注入する(プライベート・リザーヴ)

ワインの保存方法としてかなり優れている商品が、ボトル内にガスを注入する「プライベート・リザーヴ」です。

窒素ガス・炭酸ガス・アルゴンガスなどを混合した不活性ガスをボトルに注入することで、ワインの液体表面にガスの層をつくり、酸素に触れることを防ぎます。

ボトル内にスプレーで3〜4回注入するだけというお手軽感も、おすすめポイントです。750mlのワインボトルに対して90回ほど使用可能なので、比較的コスト面でも優れていると言えます。

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❺コラヴァンを使用する

ワインの保存方法で最近注目されているのが、「コラヴァン」です。先述のプライベート・リザーヴの上位互換といったところでしょうか。

コラヴァン
コラヴァン

コラヴァンは、コルクに注射針を刺してボトル内に窒素ガスを注入し、ガス圧でワインを取り出す仕組みの器具です。そもそもコルクを抜く必要がないため、ワインを空気にほとんど触れさせることなく提供・保存できます。

さらに、ボトル内に注入した窒素ガスの影響で、ボトル内のワインは全くと言って良いほど酸化しません。10年近く味が変わることなく保存できるとも言われています。(とはいえ、1本のワインを10年間かけて飲むことはまずありませんが…)

コラヴァンを使えば、開栓後の味の劣化が非常に早い熟成ワイン(例えば30年熟成のボルドー赤ワインなど)なども、ボトル1本を一度に飲み切る必要はありません。自分のバースデーヴィンテージのワインを1年に1杯ずつ飲む、なんておしゃれな楽しみ方もできます。

ぴのこ

あ、これ見たことある!しょうさんのワインバーでも使ってますよね。

しょうさん

はい、うちの店でも使ってます。ワインの酸化防止対策としては完璧と言えるコラヴァンですが、価格が1台あたり5~6万円とかなり高価なのがネックです。飲食店向けの専門道具といったところでしょう。

ボトルに装着されたコラヴァン
ボトルに装着したコラヴァン

ワインの保存方法まとめ

  • ワインは外部からの影響で味が悪くなりやすい。
  • ワインの保存で気をつけるべきポイントは「温度」「湿度」「光」「振動」「匂い」「ボトルの角度」。
  • 未開封のワインはワインセラーで保存がベスト。ワインセラーがなければ新聞史で包んで冷暗所で保存。
  • 開封後のワインのお手軽な保存方法は、「コルクをはめ直す」「小さい容器に移し変える」「専用のワインストッパー(バキュバンなど)を使用する」。
  • 開封後のワインの最も確実性が高い保存方法は、ガスを注入すること(プライベート・リザーヴやコラヴァンなど)。
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この記事を書いた人

・飲食店の勤務経験12年(うち、ソムリエ9年)
・日本ソムリエ協会認定 ソムリエ
・C.R.D.O認定 公式ベネンシアドール
・2009年 JALUX WINE AWARD ファイナリスト

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